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発芽玄米とは
1.はじめに

玄米を少し発芽処理させた「発芽玄米」は、今までにない新しい食感・・・味わいのある食味と、確かな健康効果が期待できる新しい食素材です。それは、21世紀の主食に踊り出るかもしれない大きな可能性を秘めた夢のお米とも言えます。
健康で明るい社会、緑豊かな田園作りを目指し、現状ではほとんど知られていない「発芽玄米」で主食革命に発展させたいと考えています。
2.背景

生活様式の多様化が食生活を欧米化させ、利便性を求めたスタイルへと流行させるなど、食文化が劇的に変化し、正しい食生活によって取得されていた栄養のバランスを失わせました。このことは生活習慣病の要因としても取り上げられ、社会問題化しています。
一方では、消費者の健康に対する関心は一段と高まり、特に食生活における食べ物の健康効果が着目されてきました。医療業界においても、特に生活習慣病に起因する疾病を従来の治療から、自然治癒力を高めて回復を図る代替治療が注目され、日本においては栄養療法がその有効な手段として評価されはじめました。
このように、健康づくりにおける食の大切さは十分に理解しているが、利便性の高い生活様式と食生活が快適といった相反するニーズを反映して、機能成分の付加・高品質化などの差別化を図った食品の開発と供給が望まれています。
しかし、一般的に健康食品は、その内容物や成分がわかりにくく”あいまいな商品”と言われています。そして、健康食品を食する生活者も、自分がどのような栄養素が不足しているのか、どのような栄養素を補給したらよいのか・・・など、”あいまいな状態”で健康食品を食しているのか、という現状です。
3.発芽玄米とは発芽によって栄養価を高めた食品

私たち日本人が昔から主食としてきた米に、つい最近新しい可能性が見つかりました。
玄米をごくわずか発芽させると、玄米の栄養価がさらに高まり、しかも柔らかく美味しい玄米に生まれ変わります。
玄米は、収穫した稲から表面の硬いモミ殻だけを取り除いたもので、その小さな粒の中に私たちが生きるために欠かせない三大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質)やビタミン、ミネラル(無機栄養素)が豊富にバランス良く含まれています。栄養が偏って起こる生活習慣病が増加している現代において実に貴重な食材と言えるでしょう。
しかし、その反面、玄米は外皮がついているために口当たりがザラザラして硬く、消化しにくく胃腸に負担がかかるという欠点があります。また、決して美味しいとは言えず、煮炊きする際に圧力釜を使わなければならないことから玄米は多くの人に敬遠されています。
一方、その玄米から糠(玄米を覆っている外皮と、そのすぐ内側にある澱粉層)や胚芽(将来芽になる部分)を取り除き、胚乳(発芽に必要なエネルギーとなるもの)だけにしたものが白米です。白米は、硬い外皮が取り除かれている分、玄米に比べて格段に食感が良く、美味しくて消化が良い上に電気炊飯器で手軽に炊けます。
しかし、栄養面では、白米は玄米の足元にも及びません。米の栄養成分は、糠や胚芽に集中しているため、それを取り除いた白米は単なる糖質(でんぷん)の塊にすぎないからです。
米は毎日食べる主食なので、玄米と白米のどちらかを選ぶことで将来健康に大きく跳ね返ってくるのは必至ですが、毎日食べるものだからこそ、味や食感にこだわりたい気持ちも良く分かります。
そこで、お勧めしたいのが「発芽玄米」です。発芽玄米は、玄米を一定の温度の水に浸けて0.5~1mmほど発芽させた状態の物を言い、その栄養価は玄米以上、しかも白米のような柔らかさと美味しさを兼ね備えた、まさに理想的な米なのです。
4.発芽玄米の栄養価について

玄米にかかわらず、植物の種子は発芽する時に内部に変化が起こります。芽を出すことは植物にとっては次の世代に生命を誕生させる一大事業です。したがって、今まで玄米の中に眠っていた酵素(化学反応を助長させる物質)が一気に目覚めて活性化し、新芽の成長に必要な栄養素を次々に増加させて行きます。
発芽玄米の栄養価について、普通の玄米と比較すると・・・
玄米の場合は、たんぱく質を構成するアミノ酸の多くが、発芽する際に増えることが分かっており、特にγ-アミノ酪酸が増加します。発芽玄米のγ-アミノ酪酸含有量は玄米の三倍に上がります。
また、便秘や大腸ガン、高コレステロール血症(コレステロールが異常に高くなる病気)を防ぐ食物繊維も、発芽玄米の方が玄米に比べ10~15%も多いことが分かっています。
さらに、玄米が発芽する際にイノシトールやフェルラ酸といった有効成分が増える可能性も示唆されています。イノシトールは脂肪の代謝(分解や合成)を促すビタミンに似た働きを持つ成分であり、脂肪肝や動脈硬化を防ぐことが知られており、フェルラ酸はガンや老化を促す活性酸素(攻撃性の強い悪玉酵素)を取り除くのに役立つ成分です。これらの成分が従来の玄米に比べ発芽玄米がどのくらい増加しているのかは現在研究中ですが、かなり増えていると思われます。
その他、発芽玄米はミネラルの吸収面でも玄米をはるかにしのいでいます。
玄米には、心臓病を防ぐマグネシウムや高い血圧を下げるのに役立つカリウム、丈夫な骨を作るカルシウム、生殖機能の低下や動脈硬化、味覚障害を防ぐ亜鉛、貧血防止に欠かせない鉄分・・・など様々なミネラルが含まれています。しかし、その大部分のミネラルはフィチン酸と結合して硬い顆粒状(微細な粒状)になっており、玄米を食べてもあまり効率よく吸収されません。ところが、玄米が発芽を始めるとフィチン酸とミネラルの結合が解けます。その為、発芽玄米で食べると玄米中のミネラルを効率よく吸収できるようになるのです。
5.発芽玄米の有効成分と主な働き

| γ-アミノ酪酸 |
血圧降下、神経鎮静、腎臓や肝臓の働きを高める |
| イノシトール |
脂肪肝、動脈硬化の防止 |
| フェルラ酸 |
活性酸素の除去、メラニン色素の生成を抑える |
| マグネシウム |
心臓病防止 |
| カリウム |
血圧降下 |
| カルシウム |
骨粗しょう症の防止 |
| 亜鉛 |
生殖機能低下、動脈硬化、味覚障害の防止 |
| 鉄分 |
貧血の防止 |
| トコトリエノール |
活性酸素の働きを制御、紫外線から肌を守る、コレステロールの増加を抑制 |
| 食物繊維 |
便秘、高コレステロール血症の防止 |
| フィチン酸 |
貧血防止、血圧降下 |
6.発芽玄米と玄米、白米に含まれるアミノ酸の比較

| アミノ酸の種類 |
発芽玄米 |
玄米 |
精白米 |
| アスパラギン酸 |
680 |
630 |
570 |
| スレオニン |
270 |
240 |
210 |
| セリン |
380 |
350 |
300 |
| グルタミン酸 |
1,170 |
1,180 |
1,100 |
| プロリン |
350 |
330 |
270 |
| グリシン |
350 |
330 |
280 |
| アラニン |
490 |
390 |
340 |
| バリン |
390 |
360 |
380 |
| イソロイシン |
250 |
250 |
250 |
| ロイシン |
570 |
570 |
500 |
| チロシン |
270 |
300 |
250 |
| フェニルアラニン |
360 |
360 |
330 |
| リジン |
270 |
250 |
220 |
| ヒスチジン |
170 |
160 |
160 |
| アルギニン |
590 |
620 |
480 |
| 合計 |
6,560 |
6,320 |
5,640 |
※成分分析は、日本穀物協会による。数値は、品種や土壌、気候、土壌等の条件により変わることがあります。
7.発芽玄米に含まれる注目の成分 その1「ギャバ」

γ-アミノ酪酸は通称GABA(ギャバ)と言い、哺乳動物の脳や脊髄に存在する抑制系の神経伝達物質です。
ラット実験では、ギャバが感情障害や不安障害発症メカニズムに関与する報告もされている他、大阪大学医学部、国立大阪外語保健管理センター、オリザ油化(株)などの実験(1987年)では、更年期及び初老期を対象とした不眠・抑鬱・イライラ・自律神経障害に対する効果があったことが報告されています。
| γ-アミノ酪酸の含有量 |
mg/100g |
| 発芽玄米 |
10.0 |
| 白米 |
1.0 |
8.発芽玄米に含まれる注目の成分 その2「イノシトール」

水溶性のビタミンで、ビタミンB群の仲間。別名「高脂肪肝ビタミン」とも呼ばれ、脂肪の流れを良くし、肝臓に脂肪が溜まらないように働きます。また、細胞膜を構成するリン脂質の重要な成分で、特に神経細胞膜に多く含まれています。脳細胞に栄養を補給したり、神経を正常にするための不可欠な働きをする他、健康な毛髪の維持、湿疹の予防に役立つ成分です。
9.フィチン酸(IP6)


イノシトールヘキサホスフェイトは、フィチン酸(IP6)として知られており、低分子リン酸塩(IP1-5)とイノシトールは、細胞機能を調整する重要な役割を果たします。
IP6は、穀類の糠(ぬか)・ふすまや豆類に含まれています。高植物繊維食が抗ガン作用を有するのは主にIP6の作用であることが示されています。肝臓ガン、乳ガン、前立腺ガン、大腸ガン、結腸ガンに対するIP6の抗ガン作用が、生体内で証明されています。ヒトの乳ガンにIP6が有効だが、その作用は細胞に存在するエストロゲン受容体とは無関係です。
試験管内の実験で、IP6はヒトのガン細胞により急速に吸収・代謝されます。IP6は、ガン細胞抑制遺伝子の活動を増強し、ガン細胞蛋白質活性物質の刺激を抑止する。このように、IP6はガン細胞の増殖を抑え、縮小することができます。
10.発芽玄米の主な特徴

発芽する時の玄米の内部で起こる変化は、玄米の食感や消化しやすさにも変化をもたらし、従来の硬くて消化しにくい玄米が、発芽すると柔らかく消化の良い玄米に変わります。
これは次の様なしくみによるものです。
| (1) |
玄米が発芽すると、酵素の働きで胚乳のでんぷんが細かく分解され、新芽の成長に消費され、胚乳や外皮が柔らかくなります。また、発芽する時に外皮の一部に亀裂が入ることも要因になります。 |
| (2) |
発芽玄米には、従来の玄米には無い旨味があるのも特徴です。これは、発芽する時に玄米の胚乳のでんぷんが細かく分解されることと、旨味に関係するアミノ酸(アスパラギン酸やリジン)が増加することが関係しています。したがって、玄米が苦手な人でも発芽玄米なら抵抗無く食べることができます。 |
| (3) |
肉質の柔らかい発芽玄米は、電気炊飯器でも白米と同様にふっくらと柔らかく炊くことができます。最初は、白米と一緒に炊くと食べやすく、混ぜる比率は1:1とし1日3回茶碗に一杯づつ食べるのが理想ですが好みで白米の量を増やしたり混ぜご飯やピラフにして美味しく食べていただけたらよろしいと思います。 |
| (4) |
発芽玄米の常食は、健康増進に役立つ他、生活習慣病を治す食事療法としても有効です。また、柔らかく消化の良い発芽玄米なら、お年よりや幼児でも無理なく食べられますので、是非ご家庭でも試していただきたい食材です。
- 発芽させた後、アルファー化処理していますので、水洗い後すぐに炊く ことができます。
- 発芽させることにより、血圧調整作用があるγ-アミノ酪酸(通称ギャバ)が増加しています。
- 普通の炊飯器で炊くことができ、白米とお好みの割合で混炊ができます。
- 自然な胚芽により、たんぱく質や糖質などが活性化し、消化吸収に優れています。
- ほのかな甘味、適度な歯ごたえ、発芽玄米ならではの食感が楽しめます。
- 発芽力のある元気な原料を厳選して使用し、発芽処理には一切添加物を使用しておりませんので安心してお召し上がりいただけます。
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参考文献は 農学博士 信州大学院教授 茅原 紘 著
《ふるさと文庫》 発芽玄米食で病気知らず、ボケ知らず より |
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